はじめに
Appleギフトカードは、Apple製品やApp Store、iCloudなど多岐にわたるサービスで利用できる、非常に便利なデジタルプリペイドカードです。しかし、「どこで買うのが一番お得?」「何に使える?」「危険な使い方は?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。本記事では、Appleギフトカードの初心者の方に向けて、基本知識から応用、注意点までを一挙に解説します。
Appleギフトカードとは?|基本知識と進化の背景

旧カードとの違い
かつて「App Store & iTunesギフトカード(デジタル向け)」と「Apple Storeギフトカード(製品向け)」の2種類が存在しました。App Store & iTunesギフトカードはアプリや音楽、サブスクリプションなどデジタルコンテンツに、Apple StoreギフトカードはiPhoneやMac、アクセサリなどのハードウェアに利用できるものでした。
これらは2020年、米国での先行導入を皮切りに順次各国で統合され、日本では2021年11月に「Appleギフトカード」として一本化されました。現在は、この一種類のカードですべてのAppleサービスと製品の購入に対応しています。
1枚に統合された理由
ギフトカードの一本化により、ひとつのカードでApple AccountへのチャージからiPhoneの購入、App Storeでのアプリ購入、iCloud+の契約、Apple Musicの利用、AppleCare+の加入まで対応できるようになり利便性が大幅に向上しました。
また、Apple自身もブランドとして「体験の統一」を図ることができ、プロダクトとサービスをまたぐ一貫したUX(ユーザー体験)を提供できるようになっています。デザインも刷新され、Appleロゴを中央に据えたカラフルなカードデザイン(ブルー、オレンジ、グリーンなど複数パターン)が導入されました。
どこで買う?お得に購入するための方法
コンビニ・家電量販店のキャンペーンを狙う
Appleギフトカードは、不定期にセブン-イレブン、ローソン、ビックカメラなどで「10%ボーナスコードプレゼント」などのキャンペーンを実施しています 。これらのキャンペーンは、大型連休前や年末年始、またはAppleの新製品発表時期などに合わせて実施されることが多く、事前に各店舗の公式サイトやチラシ、アプリなどを確認することが重要です。
楽天市場やキャリア決済も活用

【楽天市場】Apple Gift Card 認定店からの購入は、SPU(スーパーポイントアップ)や「お買い物マラソン」「楽天スーパーセール」といったイベント時に大量ポイント還元を狙えるのが最大の魅力です 。購入金額に応じて最大数十%のポイントが付与されることもあり、頻繁に楽天を利用する方にはお得な購入方法です。
ドコモやauのオンラインショップでは、スマホ料金と合算して決済できるため、クレジットカードを持っていない方に最適です 。キャリア決済の利用状況によっては、ポイント還元や割引が適用される場合もあります。
オンライン購入の注意点
オンラインでAppleギフトカードを購入する際、メールで届くギフトコードが迷惑メールに分類される場合があります。届かない場合は販売元へ問い合わせましょう。
どう使う?Appleギフトカードの使い道と賢い管理術
Apple Accountチャージの優先消費ルール
「Apple Account(旧: Apple ID)にチャージされた残高は、クレジットカードなどの決済手段よりも優先して使用されます 。これは、Appleがユーザーの利便性を考慮した設計であり、チャージされたギフトカード残高を計画的に消費し、使いすぎを防ぐことができます。
サブスク費用にも使える
Apple MusicやiCloud+などのサブスクリプションもApple Account残高から自動で支払われます。ボーナスキャンペーンで得た残高をサブスクに回すことで、実質的な割引効果も得られます。

実はOpenAIの生成AI ChatGPTのサブスクリプション「ChatGPT Plus」の支払いにもAppleギフトカードは使用できます。筆者も利用しています。
AppleCare+や修理費にも使える

iPhone購入後のAppleCare+加入費や、Apple Storeでの修理代金にも利用可能。Today at Appleの有料講座などにも使える柔軟性があります。
またAppleギフトカードの詳細な使い方は以下の記事にまとめています。
Appleギフトカード利用上の注意点
国・地域制限について
Appleギフトカードの利用には、いくつか注意点があります。これらを知らずに購入・利用してしまうと、思わぬトラブルに繋がる可能性があるため、必ず理解しておきましょう。
日本で購入したAppleギフトカード
日本のApple Account(日本のApp StoreやiTunes Store)でのみ使用できます。逆に、海外で購入したAppleギフトカードは、日本のApple ID(日本のApp StoreやiTunes Store)では使用できません。
アメリカで購入したAppleギフトカード
日本のApple IDにチャージしようとしても、「このコードはこの国では利用できません」といったエラーメッセージが表示されます。これは、Appleが各地域で提供するコンテンツやサービス、価格設定などが異なるため、ギフトカードの利用も購入した地域に限定されているためです。
もし海外の知人にプレゼントをしたい場合は、その知人が住んでいる国・地域のApple Storeで販売されているAppleギフトカードを購入する必要があります。
ファミリー共有と残高の関係
残高の共有はできません
ファミリー共有を設定していても、Apple Accountにチャージされた残高は、Apple Accountの持ち主のみが使用できます。家族の誰かがチャージした残高を、使用することはできません。
購入アイテムの共有は可能
ファミリー共有の主なメリットは、「購入アイテムの共有」です。ファミリー管理者が設定した支払い方法(クレジットカードなど)を使って購入したアプリ、音楽、映画、テレビ番組、ブック、Apple ArcadeなどのAppleのサブスクリプション(Apple Musicファミリープラン、iCloud+など)は、ファミリー共有グループ内の他のメンバーと共有できます。
例えば、家族の誰かが購入した有料アプリを、他の家族も無料でダウンロードして利用できるなど、個別に購入する必要がなくなります。ただし、一部のアプリやアプリ内課金は共有できません。
ギフト券を用いた特殊詐欺、被害額は約5億円!

日経新聞の記事によると、電子ギフト券を悪用した特殊詐欺が急増しており、特に「アップルギフトカード」の悪用が全体の9割以上を占めていることが明らかになっています。2024年1~3月の被害額は約5億5千万円(暫定値)と過去最悪水準を記録し、警察庁は米アップルやコンビニ業界に対策強化を要請しています。なお、過去は「Amazonギフトカード(Amazonギフト券)」や「nanacoギフトカード」といった電子ギフト券が悪用される事例も多々ありましたが、昨今ではAppleギフトカードの被害状況が圧倒しています。
特殊詐欺の具体的な手口
被害の多くは、パソコンを操作中に突然「ウイルス感染」などの警告画面が表示され、復旧費用としてAppleギフトカードの購入を指示される「サポート詐欺」です。詐欺グループはiPhoneなど人気製品を転売し、マネーロンダリングに利用している疑いも強く、警察庁はアップルやコンビニ業界に不審な取引の防止やレジでの注意喚起を求めています。
特殊詐欺でAppleギフトカードを搾取された場合

筆者も長年デジタルギフトの市場動向を追っていますが、詐欺事例が後を絶ちませんもしギフトカードを騙し取られてしまった場合、以下の公的窓口に相談しましょう。
これらの窓口に連絡することで、被害の拡大を防ぐためのアドバイスや、場合によっては法的な手続きに進むためのサポートを受けることができます。
【法人利用も可】ビジネスにおける活用方法
Appleギフトカードは、ビジネスシーンでもインセンティブツールとして注目されています。特に、従業員のモチベーション向上や顧客エンゲージメント強化を目指す企業で、導入が拡大しています。
企業が導入する理由とメリット
Appleギフトカードは、iPhoneやMac等のAppleハードウェア製品から、App Storeでのアプリやゲーム、サブスクリプション、AppleCare+の加入やApple Storeでの修理費用まで、Appleエコシステム全体で利用可能です。利用範囲の広さは、他のインセンティブでは得られません。
従業員エンゲージメントの向上
福利厚生や社内表彰、インセンティブとしてAppleギフトカードを贈呈することは、従業員のモチベーションを高めます。特に、デジタルツールや最新技術に関心のある層にとって、Apple製品やサービスを自由に選べるギフトは、企業へのロイヤルティとエンゲージメントを強化します。
販売促進キャンペーンの強力なツール
新規顧客獲得のための製品購入特典、アンケートの謝礼、顧客ロイヤルティプログラムとして活用することで、高い応募率や購買意欲の喚起に繋がります。またデジタルコードとして発行すれば、配布や管理コストを削減できます。発行額面も設定できるため、目的に合わせた運用が可能です。
ギフト券の買取・売買|安心・安全に取引したい方へ
次に不要なAppleギフトカードを「高く買い取って欲しい」「安く買いたい」、そんな声にこたえるサービスを2つご紹介します。
【買取】ギフトグレースで即日現金化

ギフトグレースは、2016年から運営を続ける、電子ギフト券、デジタルギフト専門の買取サービスです。不要なAppleギフトカードは、ギフトグレースで高価買取が可能です。

初めてだと特別に高い買取率が適用されます。
個人だけでなく、法人買取にも対応しています。
Appleギフトカードの買取率ランキングは、こちらからご確認ください!
【売買】ベテルギフトでフリマ取引

ベテルギフトは、2016年からサービスを展開している日本最大級の電子ギフト券売買プラットホームです。フリマ形式でギフト券をユーザー間売買ができるサービスです。自分で販売価格が設定でき、購入手数料は0円です。
実は金券ショップ、メルカリは、電子ギフト券の買取、出品ができません。
まとめ|Appleギフトカードは「正しく使えば最強ツール」
Appleギフトカードは、iPhoneやMacなどの製品購入から、アプリなどのデジタルコンテンツ、さらにはサブスクリプションの支払い、AppleCare+の加入、ビジネスシーンでの活用まで、非常に幅広い用途に対応した強力なツールです。改めて、賢く利用するためのポイントを再確認しましょう。
- キャンペーン活用で安く購入:コンビニや家電量販店のボーナスキャンペーン、楽天市場のポイント還元などを活用すれば、お得にAppleギフトカードを入手できます。
- Apple Account残高で安全に支払う: チャージした残高はクレジットカードよりも優先して消費され、計画的な支出管理に役立ちます。
- 規約を守り、不正利用を避ける:国・地域制限やファミリー共有のルールを理解し、特殊詐欺の手口に騙されないよう、常に警戒心を忘れないでください。
正しい知識をもってAppleギフトカードを活用すれば、Apple製品やサービスを最大限に楽しみ、生活を豊かにする「最強のツール」となります。この記事が、あなたのAppleライフをより便利で安全なものにする一助となれば幸いです。
よくある質問(FAQ)

Q. 購入したAppleギフトカードを返品できますか?
A. 原則、一度購入したAppleギフトカードの返品や交換はできません。コードが有効化された時点でそのカードは利用可能な状態となるため、購入店舗やApple Storeでも返金は行われません。そのため、誤って購入してしまった、不要になった場合は、ギフト券買取サイトなどの利用を検討しましょう。
Q. 盗難・紛失時の対応方法
A. 以下のいずれかの方法でAppleに連絡し、状況を報告してください。

【代替カード発行の可能性と注意点】
残念ながら代替のカードが発行されるケースは非常に限定的です。
紛失または盗難に遭ったカードがまだ使用されていないことをAppleが確認でき、かつ購入時のレシートの原本を提示できた場合のみ、検討される可能性があります。 Appleギフトカードは、一度チャージされてしまったり、コードが使用されてしまったりすると、取り戻すことが困難です。そのため、購入後は速やかにApple Accountへのチャージを済ませるか、厳重に保管するようにしましょう。
Q. 家族にAppleギフトカードの残高を分け与えることはできますか?
A.いいえ、Appleギフトカードの残高を、家族のApple Accountへ分け与えたり、共有はできません 。Apple Account残高が個人の購入履歴やプライバシーと紐付いているためです。
しかし、Appleが提供する「ファミリー共有」機能を活用すると、間接的に費用を節約し、購入したコンテンツを共有することが可能です 。
ファミリー共有の主なメリットと「共有」の仕組み
ファミリー共有を設定している場合、ファミリー管理者が設定した支払い方法(クレジットカードなど)で購入したアプリ、音楽、映画、テレビ番組、ブック、そしてApple ArcadeなどのAppleのサブスクリプション(Apple Musicファミリープラン、iCloud+など)は、ファミリー共有グループ内の他のメンバーと共有できます 。
例えば、家族の誰かが有料アプリを購入すれば、他の家族もそのアプリを無料でダウンロードして利用できます 。これにより、家族それぞれが同じコンテンツを重複して購入する必要がなくなります。

一部のアプリやアプリ内課金は共有できません。
Q. Appleギフトカードをチャージする際の注意点はありますか?
A. Appleギフトカードをチャージする際は、コードの入力間違いに注意が必要です。コードは16桁で、判別しにくい文字(例: Oと0、Iと1)があります。カメラでスキャンすると、入力ミスを防ぐことができます。
本記事に関する注意事項
本記事は、2025年6月時点で確認できる情報を基に作成されています。キャンペーン内容、利用規約、サービス内容は、予告なく変更される可能性があります。ご利用の際は、Apple公式サイト、販売店の情報をご確認ください。